杉本博司 本歌取り 東下り
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私のアーティストとしての仕事とは、人が人となった頃の記憶を辿ること、そしてその記憶をさまざまな表現方法を駆使して、現代の人々にも見えるようにすることではないかと最近思うようになった。
——杉本博司
著者:杉本博司
頁数:226ページ(カラー:114ページ)
仕様:A4変形・ソフトカバー・観音有
前著『本歌取り―日本文化の伝統と飛翔―』から一年、杉本博司は数多くの新作を制作し、本歌取りについてもさらなる拡大解釈を進めていきました。そして人類の歴史そのものが本歌取りの繰り返しであると捉えた杉本は、本書でも6つの章それぞれのテーマから、その歴史を遡行しながら考察を深めていきます。
序章 人類の曙/第一章 書における本歌取り/第二章 芸能における本歌取り/第三章 写真における本歌取り/第四章 富士山における本歌取り/第五章 記憶喪失的本歌の無意識的集合による本歌取り/第六章 海景から宙景へ
観音で掲載された杉本新作《富士山図屏風》や貴重な法師物語絵紙の全図掲載など、100点以上の新作や蒐集品とともに語られる、ユーモアあふれる杉本節も健在です。
杉本博司 Hiroshi Sugimoto
1948年東京生まれ。1970年に渡米し、1974年以降はニューヨークと東京を拠点に
活動する。
杉本の創作活動は、写真、建築、彫刻、造園、執筆、陶芸、さらには伝統的な日本の
舞台芸術の制作にまで及ぶ。杉本は科学的探究や哲学的思考により、時間の性質、
人間の知覚、意識の起源といったテーマを探求する。その作品は光学、数学、形而
上学を参照しつつ、人類がいかに世界を理解しているのかを問い直す。代表的なシ
リーズに〈ジオラマ〉、〈劇場〉、〈海景〉、〈建築〉、〈Opticks〉など。
杉本の作品は、ニューヨーク近代美術館、グッゲンハイム美術館、テート・モダン、
ハーシュホーン美術館、国内では東京国立近代美術館、国立国際美術館、東京都写
真美術館など、世界各地の主要美術館に収蔵・展示されている。
1980年にグッゲンハイム・フェローシップ、2001年にハッセルブラッド国際写真
賞、2009年に高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)を受賞。2010年に紫綬褒章、
2 013年にはフランス芸術文化勲章オフィシエを受勲、2017年文化功労者、2023年
には日本芸術院会員となる。
2008年に建築設計事務所「新素材研究所」を設立、2009年には小田原文化財団を
創設。その施設である江之浦測候所は2017年に一般公開され、現在も拡張を続け
ている。
